運動と健康生活

◎ゴルフは運動として効果的か

コースで1ラウンド行うと年齢・男女など個人差もありますが、平均14,000歩から18,000歩程で、起伏のあるところを歩きます。その時の消費エネルギーは平均女性700kcal、男性1,000kcal程度です。他の運動では、歩行(50〜90m/分)90分で300kcal、ジョギング(120〜140m/分)60分で450kcalです。
 その一方で、人が日々健康に過ごすために必要な1日の運動量として、300kcalが目安とされています。もちろん、この中には階段の上り降りや歩行も含まれます。1回のエネルギー消費量をみると、ゴルフは中等度の運動と言えるでしょう。しかし、月に2回程度では体力アップのための充分な運動量とは言えません。体力アップのためには、約300kcalのエネルギーを消費する運動を、週に2〜3度継続して行うと効果が出るでしょう。
 ですから上記のような運動効果を求めるのであれば、コースに出る事にあわせて、素振り(30分程度)や打ちっぱなしの練習など、他の運動と組み合わせて行うように心がけましょう。
 また気持ちよく安全に行うため、長く続けるためにはストレッチを取り入れることをおすすめします。
 現代人は精神的なストレスの多い中で生活をしています。適度な緊張は必要ですが、気分転換をして神経の緊張状態をほぐす事は、運動効果を求める事同様に大切です。競技性を求めるのではなく、精神をリフレッシュさせストレスを軽減させるゴルフは、年齢や性別に関係なく、自然の中で楽しめるという点で有効なのではないでしょうか。

◎運動を続けると体重が減っていないのよくやせたと言われるのは

それは体脂肪率の変化によるものが多いと思われます。同じ重さの筋肉と脂肪を比べると脂肪の量の方が大きくなります。という事は筋肉の方が重いという事です。半年間の間にウエイトトレーニングによって筋肉量が増え、エアロビクスダンスによって基礎代謝が上がり脂肪率が減っているのでは?そうすると体重はあまり変わらないが身体は引き締まってきているはずです。(体重の増減は個人差があります)
 それからもう一点は、体内の水分量が変化しているのではないでしょうか。身体のむくみがなくなったのでは・・・。運動をして日常生活ではかかなかった汗をかくようになったと思います。定期的に運動を行う事により血液の流れがよくなり、体内の余分な水分が放出され、身体が必要とする以外の水分は少しずつ留まらなくなります。運動を始める前と今とでは体重だけではなく身体の内部の変化が起きているのです。体脂肪、血圧、脈拍、コレステロール値、中性脂肪値など気が付かない内に変化していることもあります。
 最近は体育館でも血圧計や体脂肪計が用意されていますし、家庭でも気軽に測れる器具もたくさん出回っています。自分で数値として確認できる部分をデータとして記録していくと、その変化がよくわかります。その際気をつけてほしい事は、運動前、運動後、朝、夜などで変化しますので、できれば同じような時間帯で計測していただきたいという事です。
 やはり、健康の為にと始めた運動も、何か変化を感じなければ長続きしません。階段が苦しくなくなった、疲れにくくなったなど、どんな小さな事でもご自身でそれを見つけることができれば、そして、楽しむ事を心がけて、長く付き合ってほしいと思います。

◎手軽に肩凝りを解消する方法

なぜ肩凝りが起こるのかまずに第一に挙げられるのは筋肉の過緊張が原因です。これは長時間の不良姿勢(これは座位だけでなく立位、臥位のいずれの場合でも)や、運動不足などの外的ストレスにより、首から肩の筋肉が過度の緊張を引き起こし、不快なこりや痛みを感じるというもの。
 これ以外にも、椎間板(ついかんばん:脊骨の骨と骨の間にあるクッションの役割をするところ)が年をとるとともに変性をきたしてきた場合。
 あまりひどくなると、脊椎のショックを吸収する力が弱まり、その分、周囲の筋肉、靭帯、腱などに余分な力が加わり頚椎をサポートしなければならなくなる為、疲労が蓄積してこりや痛みが発生する事もあります。その他にも内科的疾患でも起こりうる可能性がありますが、枕が合わない、冷え性(冬になり寒さの為肩をすくめるや血行不良も)などのちょっとした事が原因の場合もあります。第一に述べた、筋肉の過緊張をほぐす為のストレッチと簡単な運動を紹介しましょう。
  • 椅子などに腰掛けて首を後方、左右に曲げる。(僧帽筋:首まわりのストレッチ)
    ポイントは上体をまっすぐに保ち、反らしたり、横に倒れないようにして、息を吐きながらゆっくり行う。
  • 片腕を胸の前で伸ばし他方の手で胸に引きつける。(三角筋:肩まわりのストレッチ)
    ポイントは上体をねじらないように保ち引き寄せる時に息を吐く              
  • 頭の上で肘を90度に曲げチュ−ブもち腕を下へ、首の後ろの方向に引く。肘を背中の後ろに引いたまま肩甲骨を引き寄せる。(肩甲骨:上背部の動きをスムーズにする)
    ポイントは腰を反らないように肩甲骨を真中にひきよせる。10回1セット位から始め少しずつセット数を増やす。    
  • チューブを両手でもち、脇を身体の側面に固定し肘を90度に曲げ外側に引く。 (棘下筋・小円筋:上背部の強化)
    ポイントは引く時に息を吐く。10回1セット位から始め、少しずつセット数を増やす。
                              
頸部そのものの筋肉ではなく肩甲骨周辺の筋肉と頸部がつながっている為、上背部のエクササイズを行う事により動きをスムーズにさせる効果があります。自宅にチューブをお持ちでない方がほとんどだと思いますが、その場合、少し厚手のタイツを用いると良いでしょう。軽めにしたい時は古いタイツを切って、片方だけきつめにしたい方は2本重ね合わせて。これなら新しい道具を買わなくても身近なもので充分代用できますので、自宅でも手軽にできるはずです。 また、長時間のデスクワークなどの合間に肩や首まわりを少し動かすだけでも、多少の肩こり解消になります。